若菜つむ袖とぞ見ゆる春日野のとぶひの野べの雪のむらぎえ 前参議教長

若菜つむ袖とぞ見ゆる春日野のとぶひの野べの雪のむらぎえ

 前参議教長

 崇徳院に百首歌たてまつりける時、春歌

 新古今和歌集 巻第一 春歌上 13

「若菜を摘む人々の袖かとばかり見えることだ。春日野の飛火の野辺の雪のむら消えは。」『新日本古典文学大系 11』p.23

久安六年(1150)、久安百首。

本歌「春日野の若菜つみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ」(紀貫之 古今 春上)。

崇徳院(すとくのいん 1119-1164)第75代天皇(在位 1123-1142)。

とぶひの野べ 大和国の歌枕。春日野の内。元明朝[707-715]にこの地に烽(のろし)が設置されたためこの名がある。

むらぎえ 消えた跡が斑に残っていること。

参考「春日野の飛火の野守いでて見よいまいくかありて若菜つみてむ」(古今 春上 読人しらず)。

若菜の歌。

藤原教長(ふじわらののりなが 1109-1180?)平安時代後期から末期の公家。関白師実の孫。

詞花集初出。新古今一首。勅撰入集三十七首。

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