読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

リスクは北ではなく南にある

日本のマスコミの習性として、本当に重大な事態を記事にすることは避け、どうでも良いことは針小棒大に紙面を割く傾向がある。国内で言えば森友事件が典型例。

国際的には、いま本当に問題なのは、シリア近辺で親露勢力と親米勢力と親EU勢力(IS)の勢力争いが三つ巴になっていて収拾がつかないことと、フランスの大統領選で右派政党の候補がかなり票を集めていて、右派が勝った場合はフランスのEU脱退が有り得ること。

だが日本の報道ではアサド政権が悪いの一点張りでシリアの複雑な勢力配置の説明はないし、仏大統領選についてはほとんど無視と言って良い扱い。日本はある意味、情報鎖国しているのかも知れない。

半島に有事があった場合、すぐ隣の日本は大きな影響を受けるので、欧米主要国にとっては朝鮮半島などどうでも良い対岸の火事でも、日本にとっては重大事になる。

本当に北が再南進の用意をしているならば、日本は米軍の前線基地になるので、当然ながら在日米軍基地は大幅に増員体制になる。また、日本の株価や為替レートにも大きな影響が出るだろう。

普通に考えて、戦争の前線となる地域は通貨が収縮して通貨高となり、株価は大幅に下がる。しかしこの一か月のチャートを見ると、円は安くなる傾向で、日経平均は上昇傾向にある。戦地に隣接した地域の経済動向ではない。

ソ連崩壊以来、北は親米一筋なので、一見仲が悪いように見えても実際には常に落としどころは調整されている。北はアメリカに断りなく長距離ミサイルは撃たないし、アメリカも根回し抜きで空母やステルス爆撃機を極東に送ったりしない。

今回のアメリカの目的は対北ではなく対南のはず。北の正恩政権は、親中派の叔父と兄を排除して国内の統制は順調で、経済的にも潤っているので頻繁にミサイルを撃てる。おそらく、旧ソ連崩壊以降ではもっとも景気が良いのではないだろうか、北朝鮮は。

北は政治も経済も順調なので、正恩政権崩壊は今後10年はまず有り得ないだろう。北の政権に危機が発生するとしたら、一族支配であるが故の、後継者問題が発生した場合だと思う。20年後に正恩の嫡子が順調に育っていなかったら、後継者問題からの派閥闘争が有り得る。

いま危機なのは、北ではなく、圧倒的に南。南は民主主義が終わってもおかしくない。

現実的には有り得ない北の有事を盛んに報道するのは、南の大統領選での保革対立からの内戦リスクに目が向かないようにするための誘導だと思える。誰も南の大統領選の話をせず、北ガー北ガーとばかり騒ぐということは、それだけ南の状況が悪くてシャレになっていないのだろう。

今の南は、セヌリ党政権の度重なる失策により、政治も経済もガタガタで、国民の不満は最高潮に達している。

保守派で反日反北のセヌリ党は失脚状態にあり、あちらでの左派の野党の、共に民主党が躍進している。

慰安婦問題でも分かるように、現政権党のセヌリが既に反日なのだが、左派野党は政府は日本に妥協的で手緩いと責めており、もっと反日しろと言っていて、韓国国民も概ね野党の反日路線を支持しているため、新規の慰安婦像設置が増えている。

ぶっちゃけ言って南の5・9大統領選は、反日愛国レースの様相になっているので、いまの韓国に日本人が渡航したら、無事では帰れない可能性が高い。

左派野党は、日本にはもっと厳しくしろと言う一方で、北とは融和路線を取れと主張している。つまり太陽政策になる。伝統的に韓国では右派は反北で左派は太陽政策なので、そこに不自然はないのだが、セヌリ党は野党に対し、ヤツらは北の手先だから危険だと言っている。

かいつまんで言うと、左派野党は保守与党を日本の犬だと罵倒し、保守与党は左派野党を北の手先だと叩いているのが韓国大統領選の様相になる。

人治主義の国らしく、政策はそっちのけで感情論で戦っており、左派が勝った場合は高い確率で失政を犯した旧政権の幹部議員や財閥経営者の粛清になる。

逆に保守側が勝って政権を維持した場合は、国民の不満が爆発して、光化門前広場あたりで暴動になるのではないかと思える。暴動になった場合は戒厳令発動だろう。おそらく天安門事件のような様相になる。

現状の大統領選の戦況としては、左派野党が有利で、セヌリ党が負ける可能性が高い。

となると、大統領選後に保守の大物や財閥は立場を失うことになるが、彼らがすんなり権力を渡すわけがない。韓国は法治主義ではなく人治主義なので。

人治主義なので法の範囲を越えて感情で失政を処罰しようとするし、失政した側も法に則って責任を取ることはなく、あれこれ言い逃れして資産を海外に逃がそうとする。それが韓国。

最悪の展開としては、大統領選で左派が勝利し、それを不服とする保守派が軍部を抱き込んで軍事クーデターを起こして政権を奪い、民主的な選挙は停止して70年代までの軍事政権を復古させること。左派が勝てばそうなる可能性がかなり高い。

逆に保守派が勝ったら、韓国各地で暴動やサボタージュが起き、行政も経済も回らなくなる。その結果、経済難民が発生して日本に流入しようとしてくる。

そしてどちらが勝った場合でも、国民の不満を逸らすために、より反日姿勢を強めるだろう。

■米空母カールビンソン、月末に日本海へ ペンス氏明かす

(朝日新聞デジタル - 04月22日 13:18)