鹿鳴館ならこう書くね(その4)

桃吹雪(ももふぶき)

 桃は肌の色、男女に関係なく、ただ、肌の色、それ以上のことは書く必要もないことだろう。

 はじめての体験でした。最初こそ緊張に一歩も動けませんでしたが、すぐに慣れました。乱れる肌と肌。そこここに見えては消える性の欲望。白いタオル、桃色の肌、黒いもの、目の前に現れては消え、消えては近づき、そして、触れてきます。

 やわらかい肌、硬い肌、冷たい、温かい、熱い肌。そして、湿ったもの、滾ったもの。つややかな指、唇と舌。

 その光景は、まるで風の強い春の日に公園で舞い踊る桜吹雪のようでした。そして、気が付けば私もその花弁の一枚になっていたのです。ハラハラと、あちらこちらに舞い散る花びら。それはまるで春の日の夢のようでした。

桃吹雪 散らす乙女の 好奇心