末裔

 

【末裔】

 

 

しずかな水のあるところが

からだのどこへ対しているかで

おおよそこころなどきまるものだ

なにごとにも直面をさけるので

横目にかがやきをおぼえつつ

ほとりをさみしくさまよいだすと

体側に芋虫めいたまどがならぶ

眼はからだにおおいほど嬉しいが

すがたがきっとうかつだろう

一点から他点へとうつるときに

からだがこころよさののりものに

かこわれているのはおろかしい

たまさかのけしきのかたちに

つい移動をうながされるなんて

そんざいしてないみたいじゃないか

ああしずかな水のあるところの

水はそれじたいのように水で

かんじようとしてもだえる身に

ない耳飾りが片耳でゆれはじめる

発音ではなく偏差まで聴くと

せかいはそのととのいをくずし

ひかりの巣でいっぱいになり

流線がわれだして恋がたかまる

もっともきらいなじぶんに

そとからの綾がたびかさなって

対象でなくなってしまうのだ

いっていのよこはばあるつづきへ

横目をもちい寄りそってゆくと

いずれからだに左右ができて

どちらがすくないのかもしらず

軽重のさかいがゆれつづける

それでも濃淡にわかれるじぶんに

あいされるすきもうまれるはずだと

からだの受け身がさだめられる

おそらくおんなのうつくしさとは

そんな水のあたりではないのか

すなわちヨルダン川のくさむら

あやうく多数にふくまれるてまえで

それぞれがきしべをあるいている

みぞがながれをねむたがるけしきで

しずかな水がかたわらにつづいて

かつての首切りまできらめいている

 

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